当診療所の衛生管理(器具の滅菌消毒)
患者さんに安心して治療をお受けいただくために当院では徹底した器具の滅菌消毒を実施しています
ひと昔前まで歯科医院では
・ 素手の治療
・ 消毒槽につけて水洗いしただけの基本セット
・ 銀色の金属カップもしくは 噴水式の洗口器
が普通でした。しかし、今は違います。
安心して治療をお受けいただくため、そして院内感染を防ぐため、
お口に触れる 全ての歯科医療器具に厳密な消毒滅菌が求められています。
当院で使用している滅菌消毒機器
※滅菌について
滅菌(sterilization ):有害・無害を問わず、対象物に存在している
すべての生物およびウイルスを完全に死滅させるか、除去すること。
器具滅菌の実例
当院の衛生管理(滅菌)システムは、スタッフひとりひとりの献身的な助力によって支えられています
使い捨て製品の使用
使い捨てエプロン
使い捨てのグローブ
ペーパータオル
など、可能な物はできるだけ 使い捨て(ディスポーザブル)製品を使用しています
注射液 注射針 メス等の医療機器は言うまでもありません
使い捨て器具は非常にコスト高になりますが、安心・安全な治療を行うために 使用する必要があると考えます。
歯科医院の院内感染防止対策の難しさについて
歯科治療で使用する器具の滅菌消毒が十分でないために、院内感染する病気が多いことが指摘されています
血液や唾液中には様々な細菌やウィルスが潜んでおり、唾液や血液を扱う歯科医院では、厳密な器具の滅菌消毒が求められています。
しかし、多種多様な器具機材を使用する歯科医院において、(約30分の治療で、口に触れる器具機材は、20種類から50種類に及ぶ)すべての器具を清潔に保つことは、困難を極めます。
使用機材の数と種類の多さだけでなく、
・ 特殊な器具(ハンドピース等の精密機器)に対する滅菌の困難さ
・ 使い捨て用品の保管と管理
・ 汚染された鋭利な器具に対する注意深い洗浄作業など
多くの手間と、それに伴う莫大な費用が必要なのです。しかもそれらの費用は治療費には反映されません
特に気をつけなくてはならない感染症は次の疾患で 100人中3人が下記疾患の感染者である言われています。
- C型肝炎 約200万人
- B型肝炎 約150万人・・・感染力強い
- HIV 約1万人
(実際は10万人?先進国で患者数が増加しているのは日本だけです)
この記事の筆者
長谷川 亨(はせがわ とおる) 歯科医師 博士(歯学)
1959年 愛知県名古屋市生まれ。 愛知学院大歯学部歯学科卒業。
スカイル福与歯科等研修をへて1988年長谷川亨歯科クリニック開院
現在 同クリニック院長 (有)長谷川ビル 代表取締役
論文
・歯周炎患者歯肉の電子顕微鏡的研究 ―固有層の炎症層の特徴について― 愛院学院大学歯学会誌
・実験的歯の移動に伴う歯槽骨骨改造活性の動的把握の試み ―鉛生体染色法を用いて― 松本歯学
・ヒト歯肉組織の肥満細胞 免疫組織科学的研究 松本歯学 他