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日本臨床歯周病学会第42回年次大会 2

 大阪国際会議場で6月15日、16日に開催された日本歯周病学会に参加してきました。
院長先生はじめ他ドクターと歯科衛生士8名 総勢10名での参加でした。
 
 歯周病治療の患者さんのケースに合わせたアプローチの仕方から治療経過、またSPT期間中の問題点とその対応など、いくつかの症例の発表がありました。
歯周病学会ということでインプラント周囲炎やエンドペリオについての知識を深めることができたことと同時に今回はカリオロジーについての講演もあり、根面う蝕についてということで、とても興味がもてました。
「カリオロジー」とは、むし歯の実態をキチンと把握してコントロールする学問で、「むし歯学」のことです。むし歯をどのように予防していくのか、まさに歯科医療に携わる我々の根本となる課題の1つです。
 
そのむし歯の中でも「根面う蝕」とは、歯肉が下がってしまったことにより露出してしまった歯の根面にできるむし歯のことです。比較的、むし歯の進行が速いといわれています。
また子供ではなく、成人期や高齢者に多いのが特徴です。
そんな活動性根面う蝕の進行抑制には、フッ化物の入った歯磨剤の使用とフッ化物の洗口剤の2つを併用することで効果があるという報告でした。やはりフッ素のう蝕予防の効果は高いようです。フッ素入りの歯磨き粉やフッ素塗布は、人体に被害をもたらすことはないと言われていますが、どうしてもフッ素が気になる方が一定数いるのも現状です。そのような方へのアプローチとして、お茶に含まれるカテキンがむし歯菌であるミュータンス菌に効果があるとの報告でした。
 そして、少しでも根面う蝕になるリスクを減らすため、磨きすぎによって歯肉を下げてしまわないように、正しい歯磨き方をお伝えしていくことも大切だと感じました。
 
 学会は頭を使って疲れるので、美味しいものをいただきましょう!という院長先生の計らいで、夜は毎回恒例の食事会を用意していただいています。今回は大阪ということで、お好み焼き。前もって探しておいてくださった有名店。もちろん、とってもおいしかったです。
 
 今回、学会に参加させていただき、患者さんにとって有益な最新の情報を日々お届けしていきたいと改めて思った2日間でした。
                              DH 近藤