高齢者のリスクマネージメント 合同研究会
10/6(日)に松本歯科大学 (長野県塩尻市)で行われた
日本歯周病学会中部地区大学・日本臨床歯周病学会中部支部 合同研究会 ・・・・・ 長いなぁ
に、歯科衛生士の内田、秋山と共に参加しました。
この会は、一言で言えば
中部地区の大学の歯周病研究者と歯周病臨床家の合同研究会です。
臨床家と研究者の合同の研究会は比較的珍しいです。
ポスター発表も アットホームな感じ
研究発表の内容も、基礎研究より日常の臨床に近い内容が多く、臨床家には為になります。
さて、特別講演は
小笠原正教授 (松本歯科大学障害者歯科学講座)による
「超高齢者社会を迎えての対応」~リスクマネジメントとクライシスマネジメント ・・・・ 長いなぁ
がテーマでした。
超高齢化社会( 高齢化率:65歳以上の人口が総人口に占める割合 が21%以上)
になって、一般的な歯科医の日常的な診療でも注意をしなければいけない事がたくさんある
という内容でとても為になりました。
高齢者介護の現場では、入浴前でも血圧を測るくらいなので
高齢者の麻酔では、当然リスクマネージメントが必要である とか
階段の上れない方はもちろん、階段を上れても、途中で休んでしまう方は
運動耐用能 心機能予備力の評価的にはハイリスクなので、要注意です とか
心拍数HR 120以上 は心不全の予兆があるので、歯科治療は迷わず中止
そして
100以上でも 要注意
50以下も 同様に 要注意 とか
心拍の不正なリズムが 1分に5回以上は要注意 10回以上は歯科治療禁忌 とか
血圧 180/100 以上の患者さんには 必ずモニターを行う とか
さらに
ずーっと病院にかかってない、健康だと言い切るヒトは
・・・ かえって危ないので血圧をはかる とか
基礎疾患をかかえた患者さんを、きちんと把握し、それなりの対策を行うという、
当然ではありながらつい見過ごしてしまいそうな、ポイントをわかりやすく示していただきました。
そして、実際に問題が生じたとき(クライシスマネジメント)は
昔の救急蘇生の ABC
( Arway Breathig Circulation )はもう前のハナシで、まずは
心マッサージと人工呼吸 を行い 循環の維持を第1に考え、救急車を待つ
という点は、恥ずかしながら十分認識していませんでした。
定期的に 救急蘇生実習やセミナーを何回も受けている自分でしたが、
たまに聞くと、新しい情報や知見もあり、
医療人として 常に緊急事態に備える姿勢の大切さを実感できた、意義深い研究会でした。