研修会 「再生医療とインプラント治療」
JAO(日本オッセオインテグレーションアカデミー)の例会に参加してまいりました。
「実用化の進む再生医療とインプラント治療」がテーマで、講師に岐阜大学大学院医学系研究科 感覚運動医学講座 口腔外科学分野の山田陽一教授によるセミナーでした。再生医療の基礎から最新の臨床応用に至るまでを幅広くご講演いただきました。
再生医療は、1つの受精卵から約40兆個の細胞へ成長する仕組みを応用した医療技術で、1993年に提唱された「Tissue Engineering」の概念や2006年のiPS細胞発見を契機に注目を集め、臨床応用が進んでいます。歯科領域は再生医療の応用が進んだ分野の一つで、GBR法やGTR法を用いた歯周病治療やインプラントの骨造成、不要歯の歯髄幹細胞を活用した骨再生研究が進行中です。
また、歯髄炎や根尖性歯周炎に対する治療は既に実用化されているとのことで、実際の症例報告もされておりました。さらに、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展により、インプラント治療や顎顔面補綴治療でも新たな可能性が広がっており、講演後の質疑応答では、再生医療の安全性や将来性に関する議論が活発に行われ、具体的なデータを交えた解説を頂きました。
今回のセミナーを通じ、再生医療の進化と歯科領域での実用化が着実に進んでいる現状が実感されました。