第13回中部地区大学・日本臨床歯周病学会中部支部合同研究会
11月23日(金) 勤労感謝の日に
上記の研究会が愛知学院大学歯学部で開催されました。
各大学の研究者や臨床家の先生方の研究発表の後に、
特別講演で長谷川嘉昭先生
(東京都中央区開業、日本臨床歯周病学会認定医 指導医、日本歯周病学会認定医 評議員)
のお話を聞いて参りました。
演題は
『臨床検査が今後の歯周治療を変革させるのか』
でした。
今までの常識や経験に裏付けられた診断を行ってきた我々ですが
それは思い込みではないか、という興味ある内容でした。
具体的には、炎症(腫れなど)に対し、抗生剤を処方する際にも、
個々の病態に対し、どのタイミングでどれくらいの量を出すかの明確な基準を持つ必要がある。
その判断基準となるのが血液検査などの臨床検査である、などです。
歯周病の専門医である長谷川嘉昭先生は(ちなみに私 長谷川とは関係ありません)、
歯周病はもちろんのこと、インプラント、補綴をはじめとして非常に高度の臨床を行っている事で定評があり、
今回もその関連のお話になるであろうとの予想をしていたのですが、
その予想を超え、
「高い技術や審美性を持つことは当然で、大切なのはその技術に至るまでの過程において、いかに医学的な
判断が行えるか」
といったさらに高い次元のお話でした。
歯周病検査の値やデンタルX線写真、CBCT(CTレントゲン)像は
現症状の把握に有用だが、歯周病の原因を知るには不十分で、
hsCRP値の変化や歯周病原細菌検査、BMI(ボディー・マス・インデックス)、
fimA TESTなどの利用により原因を探ることが必要であり、
それは的確な治療方針へとつながっていく。
歯周病治療を進めて行くためのノウハウの詰まったとても有意義な講演でした。