JAO 日本オッセオインテグレーションアカデミー 9月定例研修会
9/7(土)は JAOの定例研修会でした。
講師は 杉山 辰行 先生 (スギヤマ歯科 院長、JAO 理事) です。
内容は
① インプラント周囲粘膜炎及びインプラント周囲炎の診断
② インプラント周囲炎のリスクファクター及び予防法
③ インプラント周囲炎の治療法
インプラント経験の豊富な杉山先生ならではの、とても実際的で為になる内容でした。
インプラント周囲炎は、今年の臨床歯周病学会での報告でも書いたとおり、インプラントを行う臨床家にとって最も悩ましい問題です。
インプラントを受診された患者さんの11~28%に、また埋入されたインプラント体(本体)の12~43%に何らかのインプラント周囲炎が起こっているとの報告もあります。
大切なことは、歯科医師も患者さんも、インプラント周囲炎が起こることを想定し、それを防ぐための正しい働きがけを行うことでしょう。
インプラント治療で 「手術をして、歯を作って、それでおしまい」 という姿勢は極めて危険です。
歯周病治療において、メインテナンス ( 定期的なチェックとお手入れ ) がとても重要であるように、インプラント治療でも、
「新しい歯が入ったところから、そのインプラントを長持ちさせる本当の治療がスタートする」
ぐらいの気構えが必要だと思います。
インプラント治療を熱心に行っている歯科医は、それと同じ熱意を、自分の行ったインプラントが長持ちするために注がなければいけないでしょう。
インプラント治療後も、きちんと長期にわたる経過観察とメインテナンスを行っているかどうかは、良いインプラント医とそうでないインプラント医のもっとも簡単な見分け方かもしれません。